Gatewayとしての設定

Gateway設定概観

DB2 Connect Enterprise Editionは、CAEしか持たないクライアントからの接続を受け付けてDRDAデータベースに転送するゲートウェイ機能を持つ。ここでのCAE接続の設定は、通常のDB2 UDBのものとまったく同じである。なお、DB2 UDB Enterprise Editionでは、DB2 Connectの接続は、インスタンス中の一つのデータベースとして扱われる。

Gateway側設定

Gatewayとなるマシンにおいては、以下のような設定が必要となる:

これらの設定をGUIで行う場合には、Conrol Center上でインスタンスを設定し、[Setup Communications]機能を選択して行う。コマンドラインで行う場合には、以下のような手順を取る。

プロトコルの定義

使用するプロトコルの選択は、インスタンスレベルのレジストリ変数DB2COMMをセットすることで行う。その書式は以下の通り:

db2set [ -i] DB2COMM=(TCPIP|NETBIOS|IPXSPX|NPIPE|APPC),...

複数のプロトコルを使用する場合には、それらをカンマで区切って接続する。なお、この変数をグローバルレベルで定義することはできるが、それは推奨されない。

プロトコルごとの設定

プロトコルごとの設定は、DBM構成パラメータを変更することによって行う。そのための構文は以下の通り:

UPDATE DBM CONFIG USING option value

オプションと値、関連するプロトコルの関係は、以下のようになる:

プロトコルオプション
TCP/IPSVCENAMEサービス名又はPORT番号
NetBIOSNNAMEワークステーション名
IPX/SPXFILESERVERファイルサーバ名
OBJECTNAMEDBマネージャ・オブジェクト名
SOCKETソケット番号
Named Pipe-(特に指定項目は無し)
APPCTPNAMEトランザクションプログラム名

また、これらを補助するものとして、レジストリ変数が使用されることもある。DRDAに関連があるのは、DB2SERVICETPINSTANCEであり、これにインスタンス名がセットされている場合には、そのインスタントはX'07'6DBの名前でサービス・トランザクション・プログラムとして登録されていることを意味する。

管理サーバ設定

DB2では、クライアントはデータベースサーバの存在や状態を、管理サーバを経由して知ることができる。その管理動作は、管理サーバ構成パラメータによって定義することになる。その文法は以下の通り:

UPDATE ADMIN CFG USING DISCOVER (SERACH|KNOWN|DISABLE)
UPDATE ADMIN CFG USING DISCOVER_COMM (TCPIP|NETBIOS|IPXSPX|NPIPE|APPC),...
DISCOVER
Searchディスカバリの使用、Knownディスカバリの使用、あるいはディスカバリの不使用を指定する
DISCOVER
ディスカバリに使用するプロトコルを指定する。

クライアント側の設定

クライアント側の設定で、CCA(クライアント構成アシスタント)を使用する場合には、次の4つの構成方法を選択できる:

ここで、プロファイルとは、db2ccaコマンドをadminオプション付で起動し、設定済みの情報をエキスポートしたものである。

一方、コマンドラインを用いて作業を行う場合、手順は以下のようになる:

ノード・ディレクトリへの登録

ノード・ディレクトリへの登録方法は、接続に使用するプロトコルによって異なる:

CATALOG NETBIOS NODE nodename REMOTE servername ADAPTER adapter-number
CATALOG TCPIP NODE nodename REMOTE hostname SERVER service-name
CATALOG IPXSPX NODE nodename REMOTE file-server SERVER object-name
CATALOG NAMED PIPE NODE nodename REMOTE computer-name INSTANCE instance-name
CATALOG APPC NODE nodename REMOTE symbolic-destination-name SECURITY (PROGRAM|NONE|SAME)

システム・データベース・ディレクトリへの登録

システム・データベース・ディレクトリへの登録方法は、接続に使用するプロトコルにかかわらず同一である:

CATALOG DB database-name [AS alias] AT NODE node-name
    [AUTHENTICATION (DCS|CLIENT|SERVER)]
    [WITH "comment-string"
database-name
登録するデータベース名。これは任意の名前を指定し、DRDA上の実際の名前はDCSで指定する。
alias
CONNECT文での接続に使用する別名
node-name
ノード・ディレクトリに指定されているノード名
AUTHENTICATION (DCS|CLIENT|SERVER)
認証方式の指定