最近知名度上昇中の資格「販売士」、とりあえず、FAQを集めて見ました。
販売士とは、小売業に携わる者の資質向上を目的として商工会議所と商工会議所が実施している検定試験の合格者に与えられる称号です。3級は優秀販売員、2級は売場主任、1級は経営者・店長クラスの人間を対象としています。
で、なぜ今この資格が注目を浴びているかと言うと、資格ブームで中小企業診断士が注目されるにつれ、「診断士の力試しにちょうどいい」といって受験する人が増えた訳ですな、これが(「こんな事書いちゃっていいのか?」と思いますが、販売士協会の偉い人が自分で言ってたし良いんでしょう)。
ま、基本的には簿記とおなじ能力検定系の資格。なんのために取り、どう使うかは、あなた次第です
次の本をお薦めします。
すぐ分かる資格ガイド−販売士 小沢勝之 著 日経文庫 807 \830 + 税 ISBN 4-532-10807-1
販売士資格の位置付け・現状などの解説と、1級・2級・3級の各問題のサンプルがコンパクトにまとまっています。
各地の商工会議所や商工会連合会で申し込んで下さい。商工会議所の所在地は後述の日本商工会議所のホームページからリンクされています。
試験は2月中旬の水曜日で(98年は2/18)、申込日は、だいたい1月前半です。受験料は消費税込みで\7,140です。
なお、1級に限り2.5cm×3cmの写真が必要です。
申込み日程は各会議所で少しずつ違います。受験方法も各会議所で微妙に違い、例えば面接が、東京では後日に行われるのに対し、横浜では筆記と同日に行われます。必ずしも自分の居住地や勤務先で受験する必要は無いので、面接のスケジュール等を確認した上で受験地を決めるのも良いでしょう。
試験自体はハンドブック(テキスト)から100%出題されます。ハンドブックは読みやすく面白いため、他の資料には手を付けずハンドブックをきちんとやるのが王道だと思います。
テキストは、出版元のカリアック(Tel:053-484-4155 / FAX:053-484-4150)にFAXで注文して取り寄せるか、商工会議所の売店で購入します。東京近辺では、神保町の書泉グランテ・秋葉原の書泉ブックタワーで点じ販売されています。
ハンドブックの価格は\7,500。三分冊の教科書と用語集と2年分の過去問が含まれています。
販売士1級の試験内容は次のようになっています。
科目名 | 内容 | 相当する診断士の科目 |
---|---|---|
商品計画 | 商品計画の実務 | 仕入管理の一部(?) |
在庫管理 | 在庫管理技術 | 仕入管理の一部(?) |
仕入計画と管理 | 仕入管理技術 | 仕入管理の一部(?) |
経営とマーケティング | 小売業経営管理 小売業のマーケティング 小売業の経営法規 | 経営基本管理 販売管理の一部 (なし) |
経営計算 | 財務管理と経営分析 | 財務管理 |
市場調査と立地分析 | 市場調査と商圏分析 | 販売管理の一部 |
組織と人事管理 | 組織と人事管理 部下管理と能力開発 | 労務管理 |
販売計画と管理 | 販売管理・促進技術 | 販売管理の一部 店舗施設管理(?) |
情報化 | 情報化 | 経営情報管理 販売・流通情報システム |
実務に近い度合は(難易度じゃないよ)次のようになるのでは。
診断士1次 -> 販売士1級 -> 診断士2次事例
つまり、診断士1次みたいに理論でガチガチになってる訳では無く、勉強すれば事例で自分の説得力を上げられるネタを楽に拾えるという訳です。もちろん、1次の知識を違う視点から見直して理解を深めると言う効果もあるでしょう。
1級で聞かれることは大したことではありません。3級・2級では販売のロールプレイがありますが、1級では完全な雑談です(態度・表現能力とはなっています)。たとえば、「受験のきっかけとか、今の仕事」等を10分程度聞かれます。流通業界の方であればもう少しは突っ込んだことを聞かれるかも知れません。
http://www.jcci.or.jp/exam/exam.htmlです。
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